看護予備校のKAZアカデミーが「AO入試・公募入試・社会人入試・一般入試」の小論文対策のために「看護・医療系小論文の構成と解答例」を提供します。
小論文が苦手な学生は、読むだけでも勉強になるので是非参考にして下さい。
今回の看護・医療系小論文の解答例は「不安定な時代において、地域のまちづくりに必要な「備え」」です。
小論文はいきなり文章を書くのではなく、必ず段落の構成を考えてから書きましょう。
また、小論文が苦手な学生は、下記の「あなた専用の小論文ノート」から学習することができます。利用者は小論文が見違えるように上達しています。
今回は下記のような構成で小論文を作成しました。
導入部
● 現代の不安定な要因(気候変動、技術の進歩、社会の変革など)を指摘し、それらがまちづくりに及ぼす影響を簡単に説明する。
● 「備え」の必要性について歴史的な観点から言及し、不安定な時代でもそれは役立つのかと問いかける。
対立する意見の提示
● 「備え」はいらない、大事なのはその場で柔軟に対応する力」という反対意見を出す。
● 未来は誰にも予測できないけれど、それでもあらかじめ準備をしておくことが大切だと考えていることを示す。
備えの実例とその効果
● 日本の豪雨やオランダの海面上昇への対策など、実際に行われている具体的な備えの事例を紹介する。
●これらの例を挙げて、「備えがあることで実際に地域を守れる」という点を強調する。
文化的・歴史的備えの重要性
● 日本の地震に強い伝統的な木造建築の例を出して、地域の歴史や文化を生かしたまちづくりの大切さを説明する。
結論
● 不安定な時代においても、まちづくりには事前の「備え」が必ず必要であると力強く言い切る。
不安定な時代において、地域のまちづくりに必要な「備え」(800字)
【解答例】
我々が生きるこの時代は、様々な変化により不安定さを増している。気候変動、技術の進歩、社会の変革など、多岐にわたる要因が各国、そして各地域に大きな影響を及ぼしているのである。そのため、地域のまちづくりの難易度は以前よりも高まっていると言えるだろう。元来、まちづくりを行うにあたっては、ある一定の「備え」が必要であるとされてきたが、それは現在のような不安定な時代においても有効なのだろうか。
まちづくりに関する取り組みの中で、備えを重視しないという方針も存在するのは確かである。その主張は、未来は予測不可能であるため、具体的な備えを持つよりも柔軟に対応する力を養うべきだというものだ。実際、全ての事象を予測し、その上で完璧な対策を取るようなことは難しいだろう。しかし、それでも私は、まちづくりにおいては不測の事態に対する一定の備えを行っておく必要があると考える。
未来は予測できない部分が多いのも確かだが、過去の経験やデータを基にリスクを予測し、それに備えることは可能である。例えば、日本の都市部での豪雨による浸水被害は近年増加傾向にある。このような事態を受け、多くの自治体は過去のデータを基に浸水対策を強化している。また、オランダは海面上昇に対するリスクを認識し、長期的な都市計画を行っている。これらの例からも、具体的な備えが地域のまちづくりにおいて極めて重要であることが伺える。
さらに、地域の特性や歴史を活かしたまちづくりも備えの一環として考えることが可能である。例えば、地震が多い日本では、伝統的な木造住宅の構造が地震の揺れを吸収する特性を持っている。これを現代の建築技術と組み合わせることで、地震に強い住宅や建物を設計することができるのである。
よって、不安定な時代においても、地域のまちづくりには未来のリスクに対する「備え」が必要であり、また不可欠であると私は考える。