看護・医療系小論文の解答例|49.科学は万能か

Author:看護予備校KAZアカデミー

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看護予備校のKAZアカデミーが「AO入試・公募入試・社会人入試・一般入試」の小論文対策のために「看護・医療系小論文の構成と解答例」を提供します。

小論文が苦手な学生は、読むだけでも勉強になるので是非参考にして下さい。

今回の看護・医療系小論文の解答例は「科学は万能か」です。

小論文はいきなり文章を書くのではなく、必ず段落の構成を考えてから書きましょう。

また、小論文が苦手な学生は、下記の「あなた専用の小論文ノート」から学習することができます。利用者は小論文が見違えるように上達しています。

科学の定義と役割の説明

まず最初に、科学の本質と役割について明確に説明します。科学は観察・実験・分析を通じて現象や法則を理解し、知識を蓄積する手段です。その偉大な成果は多岐にわたり、医療、技術、環境などの分野で社会に革命的な変革をもたらしました。

科学の限界と課題

一方で、科学がすべての問題に対処できるかという点には疑問があります。科学は客観的な事実を追求する手段ですが、価値観や倫理、哲学的な問題には直接的な答えを提供しづらいことがあります。また、科学的研究には限界があり、全ての現象を解明することは難しいとされています。

科学と倫理の関係

科学の進歩が社会にどのような影響をもたらすかについても考える必要があります。科学技術の発展には倫理的な側面も存在し、遺伝子編集や人工知能などの新技術が倫理的な問題を引き起こすことがあります。科学が社会にもたらす倫理的なジレンマや悩みも考察することが求められます。

科学と人間の信念との関係

科学は事実に基づく理性的なアプローチを重視しますが、人間の信念や宗教的な観点との衝突も生じることがあります。特定の信念や文化にとって、科学的見解が受け入れられない場合もあり、これによって科学の万能性が制限されることもあります。

科学の進歩と社会への影響

最新の科学的進歩が社会に与える影響を考えることも重要です。科学は新たな可能性を切り拓く一方で、社会的な格差や環境問題といった課題をもたらすこともあります。これに対する適切な対策やバランスの取り方についても論じることが求められます。

≪まとめ≫
総合的に、科学が万能かどうかという問いに対して、その長所と限界を適切に論じることが求められます。科学の進歩がもたらす利益と同時に、倫理的、社会的な問題にどのように対処すべきかを深く考察し、自身の視点や意見を示すことが重要です。

お題:科学は万能か(800字)

【解答例】

近年、科学の進歩は目覚ましく、私たちの日常は劇的に変わりつつある。インターネット、医療技術、食品の開発など、様々な分野において科学の恩恵は計り知れない。また、環境問題への取り組みや宇宙探査においても、近年新たな進展が見受けられる。だが一方で、いわば科学信仰とも言えるような、科学への極端な依存も問題となっている。私は、人々が科学は万能ではないということを知り、その力の利用に伴うデメリットを認識する必要があると考える。

科学の発展が人々にもたらした利点も数多くあるのは確かである。例えば、医療の発展により、以前は不治の病とされていた結核のような病気の治療法が確立され、平均寿命も大きく延びている。また、交通網の発達により、全国各地への移動時間は大幅に短縮された。しかし、科学の進歩にはそうしたメリットだけでなく、多くの問題や欠点も存在していることを把握しておかなければならないと私は考える。

例えば、原子力はエネルギーの有効な供給源として期待される一方で、事故が起きた場合のリスクが巨大である。これに関しては、2011年の福島第一原子力発電所における事故がその最たる例であると言えよう。また、遺伝子組み換え技術は食料問題を解決する手段として注目されているが、長期的な安全性はまだ確認されていない。今現在人体に影響がないように見えても、将来的に健康に害を及ぼす可能性は十二分にある。さらに、新技術の導入によってそれまで保たれていた伝統的な文化が失われていくという側面も無視できない。実際、プラスチック製品の普及により、日本の伝統工芸品産業は衰退を続けている。

科学は私たちの生活を向上させる有力な手段であり、多くの問題の解決に貢献しているが、決して万能ではない。よって、科学の力を最大限に活用しながらも、その利用にどのような問題点があるのか、ということを常に把握しておく必要があると私は考える。

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