「保健所」と「保健センター」の違い
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よく「保健所」と「保健センター」を同じように考えてしまう人がいますが、実は業務内容が違います。もちろん、「保健所」と「保健センター」で同じ内容の業務もありますが、保健センターは、地域の皆様に密着したお仕事と見れます。
もっと詳しく「保健所」と「保健センター」の違いを表すと、地域保健法によって決められています。
保健センター(市町村)は、直接住民に身近な保健サービス(第一次予防)
このように、分けてみると「保健所」と「保健センター」の違いがわかりやすいですよね。保健センターは、皆様にとっていちばん身近な存在と言えるでしょう。
行政保健師が働く保健センターとは
保健師の資格を取得し、行政保健師になろうと決意しますが、どのような人を対象に仕事をして行くかも気になりますよね。
その中で、保健センターで働く「行政保健師」は、地域で住んでいる皆様に対して「母子健康事業」や「老人保健事業」の保健サービスをしてもらえる施設です。
基本的には、市町村に保健センターは設置されています。
しかし、東京や大阪のように、区がたくさんある地域には、市ごとではなく、区ごとに保健センターは設置されています。ここで働く保健師は公務員なので行政保健師となります。
保健センターは、地域保健法に基づき「住民に対する健康診断と保健指導など地域の活性と安心」を目的とする施設になります。
保健センターでは、母子の健康や生活習慣病そして、近年高齢化社会による高齢者に対する高齢保健など、全ての住民の健康を助けてくれる場所になります。
保健師がいなければ保健センターは成り立ちませんので、これから高齢者が増加するとともに保健師の需要も増えてきそうですね。
行政保健師が働く保健センターには誰が働いているの?
市町村保健センターの目的は、「母子の保健」「全ての人の健康づくり」「精神保健」「救急医療」「食育」「保健衛生」など、地域の皆様に生活とって必要な業務を行っています。
なので、保健センターで働いている人は、保健師だけではありません。
大きな区では、助産師や医師そして心理発達相談員などが配置されてる場合もあります。
保健センターの業務一覧
母子保健事業とは
妊娠届・妊婦健康診査・「こんにちは赤ちゃん」訪問・乳幼児健康診査・予防接種・育児相談案内・育児サークル案内・不妊治療費助成事業などが行われます。もちろん、市町村により業務内容も異なります。
歯科保健事業とは
子育ての支援をしながら、皆様が「将来、80歳になった時に20本以上歯を保とう」と、何歳になっても、自分の歯で食べる楽しみを味わうために8020運動を始めました。それを推進する目的に行われている事業です。
事業内容は、歯科健康相談や健診事業(1歳6ヶ月健診・2歳6ヶ月健診・3歳児健診)の検診が行われます。保健センターでは、親子歯みがき教室なども行われています。
栄養保健事業とは
皆様がどうしても、適当になってしまう栄養に関して、乳幼児はもちろん成人や高齢者に対しても、健全な食生活を指導する事業です。地域の皆様が健康を維持するためにも、生活習の改善と食事の正しい知識をつけることで健康な生活を送るための「食育」を指導してくれる事業です。
成人・老人保健事業とは
現在高齢者の寿命がどんどん伸びていく中で、できる限り健康な状態で、生命を保つために、成人や高齢者に対して生活習慣病を少しでもなくす事業です。健康な状態で、長生きできること理想ですよね。「健康寿命」を伸ばすために行う事業です。
健康手帳の交付や健康相談、そして生活習慣病予防など、保健師や栄養士、歯科衛生士、理学療法士が皆様の家庭などに訪問して指導してくれます。
保健センターで母子保健サービスを行う行政保健師の内容とは?
保健センターで行う母子保健のサービスとは?
お子様のいる方であれば、保健センターでお世話になったこともあるのではないでしょうか?
基本的には、乳幼児健診等で保健センターを利用することが多いと思います。しかし、それだけではなく子育てに関して様々なサービスをうけることができます。
これは、現在少子高齢化に伴い、母子をできるだけサポートするためにも設けられております。ここでは、母子に関しての保健センターの業務内容を書いていきます。
妊娠の届け出・母子健康手帳交付・妊婦相談
妊娠届出を提出した方には、必ず市町村から母子健康手帳をもらうことができます。保健センターの一つの業務である、母子健康手帳は、妊娠中や出産そして出産後の新生児、乳幼児、の成長に合わせて母子をサポートしてくれるものです。
新生児・妊産婦訪問指導
出産を控えた、妊娠中の方や、新生児や未熟児を育てていっている母に対して、医師や助産師そして保健師が皆様のご家庭に訪問します。そして、成長とともに今後、子の健康状態の維持や、普段の生活の中で見直していく部分などの指導をしてもらうことができます。
乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)
出産後、母親の気持ちも非常に不安定になることが多い中で、生後4ヶ月の赤ちゃんがいる、皆様のご家庭に訪問します。
そこで、普段話せない辛い悩みなどを聞くことにより、母親のストレスを緩和する事業です。この子育て支援のおかげで、皆様の養育環境も把握してもらうことができるので、地域の母子にとってはうれしい訪問になります。
その他にも、4ヶ月児健康相談や乳児検診など、母子の栄養指導や母親に対してさまざまなアドバイスとサポートをしています。
これらは、行政保健師がいなければ成り立たない仕事であります。母子を健康に保つ影の支えになるのが行政保健師の役割でもあります。
保健(福祉)センターで、高齢者に向けて行政保健師がする仕事とは?
現在、高齢化社会が進む中で、保健師の求人がまだまだ少ないことを見直されてきています。保健センター及び保健福祉センター等では、高齢者の自宅に訪問する業務もあります。
ただ訪問するだけではなく、主治医などとコンタクトをとり保健師が、高齢者の生活習慣病の予防などを指導しています。指導内容としては、
● 一人住まいや、自宅に高齢者のみの家庭
● 難病を持っている高齢者
● 高齢者を介護している人のサポート
など
高齢者のサポートを行うのも行政保健師の役割でもあります。このように行政保健師は、地域の健康を守る縁の下の力持ちであります。現在、行政保健師の募集定員事態は非常に少ないです。
しかし近い将来、高齢化社会とともに行政保健師の必要性が見直されますので、行政保健師になろうと思われる方は、求人など見過ごさないようにするといいでしょう。