看護予備校のKAZアカデミーが「AO入試・公募入試・社会人入試・一般入試」の小論文対策のために「看護・医療系小論文の構成と解答例」を提供します。
小論文が苦手な学生は、読むだけでも勉強になるので是非参考にして下さい。
今回の看護・医療系小論文の解答例は「人口減少がもたらす個人の暮らしと社会への変化」です。
小論文はいきなり文章を書くのではなく、必ず段落の構成を考えてから書きましょう。
また、小論文が苦手な学生は、下記の「あなた専用の小論文ノート」から学習することができます。利用者は小論文が見違えるように上達しています。
今回は下記のような構成で小論文を作成しました。
導入
・先進国における人口減少とその社会的影響。
・人口減少が社会全体に悪影響を与えるものであること。
背景説明と他の意見の取り上げ
・人口減少のプラスの面を認識: 都市部の過密化解消や、テクノロジーの進展。
・しかし、その後に自身の主張として、マイナスの影響が上回ると強調。
マイナスの影響の具体例(地方の過疎化)
・公共交通機関の減少とそれに伴う問題点。
・施設の集約化によるアクセスの困難性。
マイナスの影響の具体例(経済への影響)
・商店や中小企業の困難。
・人材不足とビジネスモデルの転換の難しさ。
結論
・主張の再確認。
・解決のための取り組みの必要性を強調。
お題:人口減少がもたらす個人の暮らしと社会への変化(800字)
【解答例】
日本を始めとする先進国の中で、人口減少は対応が急務な社会問題として取り上げられることが多い。少子高齢化の進行、若者の都市部への集中など様々な要因が絡み合い、地方の過疎化や労働力不足、経済の停滞などが起きているのである。私は、人口減少は社会全体に悪影響を与えるものであり、解決に向けた対策を行っていく必要があると私は考える。
人口減少が、都市部の過密化の解消や地方でのゆとりある生活の提供を可能にするという意見もあるのは確かである。また、労働力不足をテクノロジーで補うためにAIやロボット技術が発展し、新しい産業の創出や労働環境の改善が進むとの声もある。しかし、人口の減少が社会に与えるマイナスの影響は、それらのプラスの影響を大きく上回ると私は考える。
まず、地方の過疎化が進行する中、既に多くの地域で公共交通機関の減少が見られている。一例をあげると、北海道の都市部から離れた地域では、バスの便が1日数本しかない場所もあり、それが若者の地方離れを一層加速させている。さらに、病院や学校などの施設も集約化が進み、利用者が離れた場所まで移動しなければならなくなることが増えている。こうした状況は、高齢者や子供たちにとって大きな負担となる。
また、経済の面から見ると、人口減少による消費の縮小は、地域の商店や中小企業にとって大きな打撃となっている。例えば、福岡県の中心部から少し離れた地域である久留米市では、かつては賑わっていた商店街が閉店ラッシュに見舞われ、シャッター通りが増加している。消費者の減少とともに、新しいビジネスモデルへの転換なども求められているが、そうした変革も人材不足によりなかなか進んでいない。
以上より、人口減少は社会全体に大きな負の影響をもたらすものであると私は考える。少子化等が進む現状を好転させるための有効な手段を、国や自治体が一体となって考えていく必要があるのである。