歩行と対話 設問別・要点解説
全体の流れ(まずここを押さえる)

・①段落=総説。歩くという身体のリズムが思考を活性化させ、座位と“微妙に”異なる考えが生まれると述べます。
・②段落=行き詰まり時の処方。外へ出て歩くことで外界刺激を受け、発想整理・気分転換に役立つと説明します。
・③段落=二人で歩く効用。並んで歩きながら語ることで関係が深まり、率直で内容のある対話になると述べます。
・④段落=歩行会話が適する理由。テンポが生まれ、沈黙が保ちやすく、前方を見る姿勢が「ともに前へ進む」感覚と重なり、未来を語るのに最適だとまとめます。
1⃣ 問題(1)
【空欄に最も適切な語】
「『ともに前へ歩み続ける』という生きる構えが、からだの動きと重ね合わされていた──とあるため、語り合いの性質は動き=運動の側面を示しています。
解答 → ウ(運動性)
他の選択肢が違う理由
ア:音楽性…直後にテンポの利点は述べるが、空欄自体は「身体の動き」に言及。
イ:協調性…人間関係の深まりは別の文脈。
エ:論理性…思考の筋道の話であり、ここは身体運動の比喩。
問題(2)
【歩きながらの沈黙の機能】
本文では、歩行中の沈黙は「それまで語り合ったことを整理し、理解する時間」だと述べています。次の話題づくりや気遣いではなく、内容の内省に資する沈黙です。
解答 → エ
他の選択肢が違う理由
ア:話題以外を考えるとは書かれていない。
イ:沈黙=相手の心情理解とする記述はない。
ウ:次の話題準備ではなく「整理・理解」と明言。
問題(3)
【思考に良い影響を与える要因(10字)】
第1段落より、「思考にリズムや弾みを与える」原因をそのまま抜き出します。
解答 → 歩きながら考えること(10字)
※本文の該当:〈歩きながら考えることが、思考にリズムや弾みを与える〉
