看護予備校のKAZアカデミーが「AO入試・公募入試・社会人入試・一般入試」の小論文対策のために「看護・医療系小論文の構成と解答例」を提供します。
小論文が苦手な学生は、読むだけでも勉強になるので是非参考にして下さい。
今回の看護・医療系小論文の解答例は「長寿社会では健康寿命を 延ばすことが大切である」です。
小論文はいきなり文章を書くのではなく、必ず段落の構成を考えてから書きましょう。
また、小論文が苦手な学生は、下記の「あなた専用の小論文ノート」から学習することができます。利用者は小論文が見違えるように上達しています。
長寿社会の背景と意義
高齢者の人口が増加している背景や、長寿社会における健康寿命の重要性を説明します。高齢者が健康で活動的に生活することの社会的な意義を示します。
健康寿命とは何か
健康寿命とは何を指す概念なのかを明確に定義し、寿命との違いを理解させます。健康寿命の重要性についても触れます。
健康寿命を延ばすためのアプローチ
健康寿命を延ばすために、個人や社会がどのようなアプローチを取るべきかを論じます。予防医療、健康づくり、健康なライフスタイルの促進などが含まれます。
健康寿命延伸の社会的課題
健康寿命を延ばす取り組みには、さまざまな社会的な課題が存在することを示します。高齢化に伴う医療や介護の負担、健康格差の解消、高齢者の社会参加などが考慮されるべき点です。
その他の視点
健康寿命に関連するさまざまな視点を取り入れて考察します。地域社会の支援、家族の役割、健康情報の普及、高齢者のニーズに対応する取り組みなどが含まれます。
お題:長寿社会では健康寿命を延ばすことが大切である(800字)
【解答例】
高齢化社会が進行する中で、我々は新たな課題に直面している。それは、人々が長生きする一方で、健康的に生活を送ることができる期間である「健康寿命」がそれに追いついていないという事実である。私は、この健康寿命を延ばすことは、現代において重要で不可欠なものであると考える。
経済的な観点から、健康寿命を延ばすことに反対する声もある。莫大な医療費や研究開発費がかかることから、その費用対効果が疑問視されているのである。また、人間の寿命や活動できる期間は元々限られたものであり、自然の摂理を無理に変えようとすること自体が不自然であるというように、倫理的な視点から反対する人々もいる。しかし私は、健康寿命を延ばすことはやはり人々にとって欠かすことが出来ないものであると考える。
まず、人々が健康でいられる期間が長くなれば、社会全体の介護費用や入院費用の負担を軽減することができる。これは、上記の反対意見にあった研究開発費の増加よりも大きな経済効果を生むものである。その結果余剰となった予算を転用することで、他の重要な領域、例えば教育や環境保護などに振り分けることも可能となるだろう。また、人々が健康に活動できる期間が延びると、娯楽の消費などを含む経済活動全体にもポジティブな影響がある。
また、自然の摂理に反している、という批判に対しては、それこそが人間の文明を進歩させてきた力であり、健康寿命を延ばすこともただその一環である、と言うことができる。人類はこれまでも、医学の発展によって寿命やQOLの上昇を試みてきた。健康寿命の延伸もその1つであり、私たちが物質的な文化や技術を進展させるための貴重な原動力となるものである。
よって、健康寿命を延ばすことは、社会経済の負担軽減、さらには文明の進歩への貢献といった多面的な利点を持つものであり、現代に生きる私たちにとって重要で不可欠なものであると私は考える。