正看護師と准看護師の違いをわかりやすく説明

Author:看護予備校KAZアカデミー

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近年高齢化社会が進み超高齢化社会になっています。医療業界では非常にたくさんの看護師が必要になっています。

もちろん、たくさんの看護師が必要になるということは、他の業種のように、いつ仕事がなくなるのか?という不安がなくなります。

看護師の給料は、他の業種と同じか、もしくはそれ以上頂くことができるので、以前よりも増して看護師を目指される方が増えました。

看護師といっても現在、二つに種類に分けられています。それは「准看護師」と「正看護師」があります。(細かく分けるともっと多いです。)

この「准看護師」と「正看護師」の二つの種類の違いが、見た目では分からなかったり、一般的にはあまり知られてなかったりします。今から目指す場合、准看護師でも正看護師でも共に「メリット」「デメリット」もありますので、詳しく説明していきたいと思います。

1.准看護師って何?

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准看護師とは「都道府県知事」が発行する准看護師の免許(以降:准看護師免許)です。

この准看護師免許を得て、医師や看護師の指示を受けた上で、患者様の療養上の世話や医師の診療の補助を行なうことができます。

資格の内容ですが、准看護師は都道府県知事が発行する資格なので、看護師(正看護師)厚生労働大臣が発行する国家資格とは違い、自分の判断で患者様の看護を行うことができません。

そして、必ず「医師」や「看護師」の指示のもとでしか動くことができません。しかし看護師(正看護)の資格をもっているからといっても、独断ですべて判断し患者様の療養上の世話や診療を行うわけではありませんよね。

基本的には、看護チームの中で、それぞれが支持のもとに動き働いていきます。

准看護師は、「都道府県知事が発行する資格」と看護師(正看護師)は「厚生労働大臣が発行する国家資格」とでは、このような違いがあります。しかし、病院では、患者様が見た目では判断できないのも事実です。

(1)准看護師の資格の取り方と仕事内容。

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ア.准看護師資格取得にはいくつかの方法があります。

准看護師になるためには、准看護師資格が取得ができる准看護師養成所を卒業する必要があります。

近年の高齢化社会により、毎年、たくさんの方が准看護師を目指しています。

では、准看護師になるには、どのような准看護師養成所があるのかを説明します。

  • 1つ目は、「各都道府県知事指定の准看護師養成所(2年制)」
  • 2つ目は、「文部科学大臣指定の高等学校の衛生看護科(全日制は3年制、定時制は4年制)」があります。

しかし、近年、准看護師の資格を取ることができる准看護学校が減っています。これは非常に残念なことですが、決して、学校がなくなったわけではありません。そして、なくなる前に、まだまだたくさんの人が准看護師を目指して受験しています。

とにかく、准看護師を目指すなら今です。皆様のまわりに「准看護学校」や「准看護学科がある看護大学や看護専門学校」を受験勉強を始める前に探してみてください。

学校が減ってきている中でも准看護師の資格は、中学校を卒業しているだけで、受験することができるのが大きなメリットの一つなので、まだまだ非常に人気があります。

イ.准看護師取得には年齢制限があるの?

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准看護資格取得には年齢制限はありませんが、准看護学校を受験の際、あまりにも年齢が過ぎている場合は合格するのが難しくなってくるのでできるだけ年齢が若い間に受験を目指しましょう。

准看護師の資格取得は最短の場合、中学校を卒業し准看護師養成所に2年に通えば最短の17歳で就職することができます。准看護師学校は、中学卒業さえしていれば入学することができます。

また性別や年齢などが決まっていないことから、准看護学生は10代~40代と非常に幅の広い年齢層で一緒に勉強することになります。

准看護学校に合格後、初めは年齢の若い子についていけるの?と思われるかもしれませんが、そこは同じ目標に向かい、互いに協力し合いながら勉強も実習も行いますので、若い力と先輩方の経験をいかし非常にバランスの取れた状態です。

現在、准看護学校は毎年各学校およそ30名から40名ほど募集しております。各看護学校により変わってきていますので受験予定の学校に問い合わせてみるのがよいでしょう。

ウ.准看護師学校は何年通うの?

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准看護学校は2年間の授業に通うことになります。准看護学校の授業の多くは2学期制です。4月1日から9月30日までが1学期で10月1日から翌年3月31日までを2学期としています。

准看護学校のメリットは授業時間が午後13::00~17:00までになっているところが多いので、働きながら通学できます。これは主婦やアルバイトなどを必要とされている場合非常に助かりますよね。

また、准看護学校の履修科目は、およそ基礎科目を105時間おこない専門基礎を385時間そして専門が1400時間の合計1890時間学習を行います。※各学校により違いがございますのでお確かめ下さいませ。

准看護学校では看護師としての必要である知識の基本を学びます。成人・老人・小児看護学を学び、さらに解剖生理や生化学のこと薬理など幅広い分野の知識を学習していきます。

この授業内容を准看護学校で学び准看護学校を卒業できれば、准看護学校で学んだことができていれば、ほぼ卒業した全員が資格取得できます。

エ. 准看護師の給料はどれくらい?

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こちらは年々変化がありますが准看護学校に通い准看護資格を経て働くと准看護師の初任給は約25万円近くの給料をもらえるになります。※各病院により変化致します。

この職業の魅力的な一つは年数を重ねるごとに仕事が認められ給料が上がっていきます。例えば現在50歳以上で夜勤を専門に行っている准看護師さんがいますが給与が約50万円近く受給されていたりもします。

看護師としての働き方次第では看護師(正看護)ではなく准看護師でもこのような給与が頂けるとうれしいですよね。

2.看護師(正看護師)って何?

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(1)正看護師の資格の取り方と仕事内容。

ア.看護師資格(正看護師)取得にはいくつかの方法があります。

≪ステップ1≫ まず初めに中卒である場合も看護師(正看護師)になることはできますので下記に記述します。

● 方法1 : 准看護師学校2年間で学び、准看護師の資格を取り3年以上働いたあと、2年間看護専修学校で学ぶ方法。

● 方法2 : 准看護師学校で2年間学び、准看護師の資格を取って7年以上働いたあと、2年間正看護師になるための通信教育を受ける。

● 方法3 : 3年間、高等学校の衛生看護科に通い、卒業後に准看護師の資格を取得後、「専攻科」で2年間学ぶ。

● 方法4 : 一貫制の看護学校で5年間学ぶ。

現在は中卒でも上記の方法であれば看護師(正看護)になれます。

≪ステップ2≫ 高卒や大卒から看護師(正看護)を目指す方法。

● 方法1 : 看護専門学校で3年間学ぶ。

● 方法2 : 看護大学で4年間で学ぶ。

● 方法3 : 看護短期大学で3年間学ぶ。

看護師になるには色々なパターンがありますので皆様が一番適している方法で目指すのが一番いいかと思います。看護師になるには、看護師(正看護師)を養成するための看護学校や看護専門学校で学習をし、最終的に看護師国家試験を合格することにより看護師の資格を得ることができます。

イ.看護師(正看護師)取得には年齢制限があるの?

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看護師(正看護師)の資格取得には年齢制限はありません。うわさでは年齢制限があると聞きますが、それは間違えた知識です。看護師の免許を取得するだけなら何歳でもかまいませんが、ただ独学で正看護師の国家試験をうけることはできません。必ず、看護師試験は受験資格が必要なので、国家試験を受けるための看護師資格を看護大学や看護専門学校で取得しなければなりません。看護師の資格を取得するにはかなり難しいので、看護学校や看護専門学校に入学した上で受験致します。

国家資格はいつでも受けれますが、看護学校及び看護専門学校が独自に入学に年齢制限を設けている場合がありますので看護学校自体に入学できない場合があります。

看護師資格を取得した後、皆様は就職を行うと思いますが、各病院就職試験において、こちらも年齢制限がある場合もございますので、早めに受験予定の看護大学、看護学校、就職したい病院に問い合わせてみる方がよいです。

昨今、40歳以上やそれ以上の年齢の方でも国家試験を受け、合格していますので看護師を目指されている方はできるだけ早めに看護師資格をとれるよう勉強する方がいいですね。

ウ.正看護師学校は何年通うの?

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看護師(正看護師)の資格を取得できる看護学校には大きく分けて2種類あります。看護専門学校の3年生と看護大学の4年生があります。看護学校のどちらであっても卒業後、厚生労働大臣が発行する国家資格を受験することができます。

①3年制の看護専門学校

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看護大学とは違い看護専門学校では、一般教養も行いますが一般教養をメインに力を入れるのではなく看護専門学校卒業後、看護師として即戦力で働いていくために、看護に対する専門的な知識を主に学習していきます。内容は、基礎看護学や小児看護学や成人看護学や老年看護学のような専門分野の学習になります。

看護師になろうと考えている方の多くが「患者様を元気にしてあげたい」「精神的に少しでも助けてあげたい」という気持ちで看護師になろうとしています。その中で、やはり必要な知識として、人体や体の構造や人間との関係を重点的に学び、病院で看護師として即戦力になれるよう看護専門学校で学んでいきます。その他、在宅看護論・物理学・生物学・教育学・倫理学・病理学・栄養学・生化学など分野を学びます。

看護専門学校に通う最大のメリットは3年間で 看護師(正看護師)に必要である厚生労働大臣が発行する看護国家資格を受験できることと看護専門学校では実習が多いことで即戦力として病院に勤務できることが大きなメリットになります。また最近は、3年制の看護専門学校だけでなく総合カリキュラム4年制を導入している看護専門学校もあります。4年制に通うことで助産師や保健師の教育課程も受けることができるので看護師国家試験受験資格と同時に保健師または助産師試験受験資格の両方を得ることができます。

②4年制の看護大学

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近年、各大学でどんどん看護学部や看護学科を導入しているところが増えてきています。それだけ看護師が現在の世の中に必要とされていることでしょう。4年生の看護大学を卒業すると看護師(正看護師)の看護師国家試験受験資格だけでなく、卒業と同時に大卒の卒業資格をとれるのも魅力ですよね。また、看護大学は看護師養成課程と同時に、保健師や助産師の教育課程を勉強できるコースもありますので、両方の学習コースで単位を取ることができれば、大学卒業と同時に、看護師国家試験受験資格と保健師または助産師試験受験資格の両方を得ることができます。

あまり看護専門学校と看護大学の違いはないの?

と思われるかもしれませんが実際に看護大学は看護専門学校よりも具体的な知識をたくさん頭に含むことにより、十分な知識をもった上で現場に立てるというメリットがあります。

エ. 看護師(正看護師)の給料はどれくらい?

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基本的には働く場所や勤続年数により年々変化しますが、看護学校に通い看護師の資格を経て働くと約30万円近くの給与をもらえるになります。看護師さんの給与は他の業種と比べると初任給でも数万円多くもらえるので魅力的ですよね。また、基本給以外の手当てが非常に高くなっていますので頑張れば頑張るほど給料が上がるという仕組みになっております。そして勤務年数を重ね看護師長のように役職もつくと50万円ぐらいの給与になることも夢ではありません。また全てではありませんが看護専門学校ではなく4年制看護大学を卒業した方が昇給や昇格するとも言われています。

まとめ

准看護師でできる仕事と看護師(正看護師)でできる仕事では少し違ってきますが、結は、各看護のチームの指示のもとで患者様と向き合いますのでそういう点ではどちらもあまり変わらないような気がします。資格を取得し病院勤務したとき少し給与に関して変わってきますのでそのあたりはどちらの方が皆様にとって良いのかは考え方次第ではないでしょうか?短期間で取得できる准看護資格か4年かけて看護師資格かどちらも患者様にとっては非常にありがたい職業であります。

准看護学校や看護大学及び看護専門学校に合格するにはその前に受験勉強をしなければなりません。詳しくは「准看護学校受験と看護大学・看護専門学校受験の合格のコツ」をお読みください。

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