
欠席日数が多い高校生は、「総合型選抜(AO入試)」を受験する際に、下記3つの不安を持ちがちです。
- ① そもそも出願できるのか(出願資格に引っかからないか)
- ② 欠席が理由で落ちるのか(足切りされないか)
- ③ 面接で突っ込まれたら、どこまで正直に言うべきか(説明の仕方が分からない)
結論から言うと、
- ① → 悩む前に、募集要項で「出願できるか」を先に確認すること
- ② → 大学・学部で基準が違い、募集要項に「足切り条件」がある場合もあります。
- ③ → 出願できるなら、調査書(出欠)と面接・志望理由書の説明を矛盾なく設計すること。
①と②は、気合や努力で直接変えられるものではありません。
ただし、募集要項を確認し、必要なら出願先や方式を調整することで「受験できる形」に整えることは可能です。
そして「出願できる」と分かった場合、③は合格に直結します。
ですので、調査書(出欠)と面接・志望理由書の説明を矛盾なく設計するだけで、合格も見えてきます。
そもそも、欠席日数はどこで見られる?
総合型選抜で欠席日数が確認される主な場所は、次のとおりです。
調査書(高校が作成する書類)
多くの大学で提出が求められ、ここに出欠の記録が載ります。学校によって表記は違いますが、一般に次の情報が確認対象になります。
- ・欠席日数
- ・遅刻・早退の回数
- ・出席停止(感染症など)や忌引の扱い(学校の記録ルールによる)
※「欠席」にカウントされる範囲は学校の取り扱いも関係します。まずは担任・進路指導に確認すると早いです。
推薦書・活動報告書・自己推薦書等(大学による)
ここは欠席の数字そのものより、学習や活動の継続性の説明と整合が見られます。調査書の出欠と矛盾があると、面接で深掘りされやすくなります。
「欠席が多い=即不合格」ではありません。
欠席が多くても合格が起こるのは、総合型選抜が次のような評価になりやすいからです。
1) 総合型選抜は「過去の失点」より「今の説明と再現性」を見る
欠席があること自体よりも、理由の説明が筋が通っているか、そして今は学びに戻れているか(再現性ある状態か)が問われます。
2) 欠席の背景は多様で、大学側も一律に判断できない
病欠、家庭事情、不登校経験、転校、通信制など事情はさまざまです。大学は「欠席の有無」ではなく、大学で継続できる根拠を知りたいのが本音です。
3) 調査書だけで合否が決まる設計の大学ばかりではない
評価は、志望理由書・活動実績・課題(小論文等)・面接の総合で決まります。欠席があっても、他の評価要素で挽回が可能な設計も多いです。
ただし「足切り条件」がある大学もある
ここが最重要です。欠席が多くても戦えるかどうかは、まず募集要項で決まります。大学・学部・方式で出願資格の条件が異なるため、必ず確認してください。
募集要項で見るべきキーワード
- ・出願資格(欠席上限や出席率条件が書かれることがあります)
- ・調査書(評価資料として出欠がどう扱われるか)
- ・欠席日数/出席状況/出席率(明記される場合)
- ・評定平均(欠席とセットで条件化されるケースもあります)
チェック手順(迷わない順番)
- ① 志望大学の入試ページから「総合型選抜 募集要項(PDF)」を開く
- ② まず「出願資格」を確認(欠席・出席率の条件があるか)
- ③ 次に「提出書類」で調査書・出欠の扱いを確認
- ④ 不明な表現があれば、大学入試課に電話で確認(メールより速い)
- ⑤ 条件に触れそうなら、早めに方式変更(学校推薦型や別日程)も検討
※募集要項に条件が書かれていない場合でも、面接で聞かれる可能性はあります。次章以降の説明設計が効いてきます。
欠席が多い人が評価を落とす3パターン(話し方の失敗例)
欠席の説明は、内容よりも話し方の失点で不利になることが多いです。
パターン1:言い訳に聞こえる(他責・環境のせい)
- ・「学校が合わなくて…」
- ・「先生が分かってくれなくて…」
事実が含まれていても、面接では大学でも同じことが起こるのではと見えやすくなります。
パターン2:曖昧で、結局何も伝わらない
- ・「いろいろあって…」
- ・「体調が良くなくて…」
数字(いつ・どれくらい)と対応(何をしたか)がないと、深掘りが厳しくなります。
パターン3:正直すぎて情報過多(重い話の投げっぱなし)
必要以上に細部まで話してしまい、結論が消えるケースです。面接は医療面談ではありません。大学が知りたいのは、継続可能性と学びへの接続です。
逆転できる人がやっている5つの準備
欠席が多くても合格する人は、気合ではなく「設計」と「運用」をしています。
1) 事実を『短く正確に』整理する(時系列+数字)
- ・いつからいつまで
- ・欠席日数、遅刻早退の回数
- ・その期間に何が起きたか(要約)
ここが曖昧だと、面接で崩れます。
2) 理由は1〜2行で言える形にする(主語あり・結論先)
「欠席の理由」は長く語らない。
結論 → 背景 → 対応 → 現在の順に固定します。
3) 『今は継続できる』根拠を作る(再現性)
- ・出席が安定した期間
- ・学習の継続(成績の回復、学習習慣)
- ・学校外での活動(ボランティア等があれば尚良い)
「今の状態」を見せられないと、評価は上がりません。
4) 第三者情報を用意する(必要な場合のみ)
病欠なら診断書が必須という意味ではありませんが、学校が把握している事実(担任コメント等)と矛盾しないことが重要です。家庭事情などは、説明の範囲を決めておきます。
5) 面接の深掘りを『想定問答で潰す』
欠席があると、面接官は高確率で次を確認します。
- ・生活リズム
- ・学習の継続
- ・再発可能性
- ・大学での支援の使い方(相談力)
ここを準備しているかで差がつきます。
面接で聞かれた時の答え方テンプレ(60〜90秒)+深掘りQ&A5つ
欠席の説明は、短く・筋が通って・未来につながるが正解です。
60〜90秒テンプレ(そのまま使える型)
- ①結論(欠席の事実)
「欠席が多い時期がありました。○年の○月〜○月に欠席が○日あります。」 - ②理由(1〜2行で要約)
「理由は(病欠/家庭事情/不登校経験など)で、当時は通学の継続が難しい状態でした。」 - ③当時の対応(逃げずに“動いた”を示す)
「ただ、状況を改善するために(受診/学校・家族との相談/学習方法の変更/支援機関の利用)を行いました。」 - ④現在の状態(継続できている根拠)
「その結果、現在は出席が安定し、学習も(具体:毎日○時間、成績・提出物)を継続できています。」 - ⑤学びへの接続(欠席→学びに変えたポイント)
「この経験で(自己管理/相談する力/学び方の工夫)を身につけました。」 - ⑥大学での再発防止・運用(現実的な計画)
「入学後は(時間割管理/体調管理/困ったら早めに相談)を徹底し、学修を継続します。」
重要:嘘は入れない
盛って一時的に通っているように見せると、追加質問で崩れます。短く正確にが一番強いです。
深掘りQ&A(よく聞かれる5つ)
- Q1. 具体的に何が原因でしたか?
A. 医療・家庭の詳細に踏み込みすぎず、「通学が難しい状態だった」「こう改善した」を中心に答えます。 - Q2. 欠席中、学習はどうしていましたか?
A. できていないなら「できていなかった」も言って構いません。その代わり「今はこう立て直した」を必ずセットにします。 - Q3. 遅刻早退はありますか?生活リズムは?
A. 数字を把握し、現在のルーティン(起床・学習・睡眠)を簡潔に提示します。 - Q4. 大学でも同じことが起きたら?
A. 「早めに相談する」「支援制度を使う」「無理を溜めない運用」を具体化して答えます。 - Q5. 学校の先生は状況を把握していますか?
A. 把握している方が強いです。把握していない場合は、今からでも共有し、調査書と説明の整合を取ります。
志望理由書での整合性の作り方
志望理由書は「欠席の説明書」ではありません。主役はあくまで学びの目的です。ただし、調査書に欠席が出るなら、面接で聞かれる前提で整合を作ります。
書き方の基本方針
- ・欠席の事情は長く書かない(必要なら1〜3文)
- ・「欠席があった」より、「そこから何を学び、今どう行動できているか」を中心にする
- ・志望理由(学部・学科で学びたいこと)と、自己管理・継続性の話をつなぐ
つなぎ方の例(型)
- 欠席(困難) → 学び方の工夫 → 継続できた事実 → 大学での学びの再現
この順で書くと、読まれ方が安定します。
ケース別(病欠/家庭事情/不登校経験/転校・通信制)での注意点
事情ごとに「出し方」と「守るべき線引き」が変わります。
病欠(身体・メンタル含む)
- ・ポイント:診断名を言う必要は基本ありません(言うなら短く)
- ・大事:現在の安定要因(通院・生活習慣・再発防止)が説明できること
- ・注意:無理に「完治しました」と言い切らない。現実的な運用の方が評価されます。
家庭事情(介護・経済・家族の問題など)
- ・ポイント:プライバシーを守りつつ、責任ある説明にする
- ・大事:当時の制約の中でも「何を工夫したか」
- ・注意:誰かを悪者にしない。他責に見えると損です。
不登校経験
- ・ポイント:理由の深掘りを想定し、説明範囲を決める
- ・大事:復帰のプロセス(相談・環境調整・学習の立て直し)
- ・注意:「合わなかった」で終わらせない。大学での継続計画まで言い切る。
転校・通信制(環境変更)
- ・ポイント:制度上の出欠の見え方が異なる場合がある
- ・大事:学習継続の証拠(レポート・成績・活動)
- ・注意:前籍校との比較で愚痴にしない。「自分に合う学び方を選び直した」と整理します。
まとめ:要点
- ・欠席日数は主に調査書(出欠・遅刻早退)で見られます。
- ・欠席が多い=即不合格ではありません。評価は総合です。
- ・ただし大学・学部で違い、募集要項の出願資格に足切りがある場合があります。
- ・評価を落とすのは「欠席」よりも、言い訳・曖昧・情報過多の説明です。
- ・逆転の鍵は、事実整理→再現性→整合性→深掘り対策の設計と運用です。
- ・面接は「結論→背景→対応→現在→学び→大学での計画」の型で60〜90秒にまとめます。
KAZアカデミーでは、毎年『欠席日数の多い受験生』をサポートしています。
欠席日数が多いケースは、一般的な総合型対策よりも「説明の設計」と「整合性」が結果を左右します。嘘はすぐにばれてしまいますが、正直に言いすぎるのも大学側を不安にさせます。
- ・1) 説明設計(欠席の扱い方を“短く強く”整える)
調査書の出欠と矛盾しないように、面接で崩れない説明を一緒に作ります。 - ・2) 整合性づくり(志望理由書・自己PR・面接の一本化)
欠席の話が、志望理由書の学びと自然につながる構成に整えます。 - ・3) 面接の深掘り対策(想定問答で崩れポイントを先に潰す)
「遅刻早退」「再発可能性」「学習継続」など、聞かれやすい質問の受け答えを仕上げます。
不安がある段階ほど、早く整えるほど有利です。まずは下記無料相談(または説明会/LINE)で、「出願できるかの確認」→「説明の組み立て」まで一緒に整理しましょう。



























